第5回:「優性の法則」の身近な例、グッピーでの例

今回は身近なところを例にとって「優性の法則」の補足説明したいと思います。

■あなたの耳垢は、乾いていますか、それとも湿っていますか?
実はこれにも優性の法則があてはまります。湿っているのが「優性」で、乾いているのが「劣性」です。
  耳垢が「湿る遺伝子」をY、「乾く遺伝子」をyとし、耳垢の遺伝子型(その人が持っている遺伝子の組み合わせ)を表すと、

 湿っている人・・・「YY」もしくは「Yy」
 乾いている人・・・「yy」 となります。

  ですから、例えば「YY型の湿っている人」と「yy型の乾いている人」から産まれる子供は、全て「Yyの湿っている人」になります。
また、たとえ両親とも耳垢が湿っていてもその遺伝子型が「Yy」ならば、組み合わせによって耳垢が乾いた子供が産まれることもあります(4人に1人の割合)。
■グッピーのアルビノは「劣性」
 グッピーの体色で、アルビノというものがあります。これはメラニン色素を作ることが出来ないため体の色が白っぽくなったものです。そして、アルビノの遺伝子は普通の体色の遺伝子に対して劣性となっています。
 体色が「普通になる遺伝子」をA、「アルビノになる遺伝子」をaとし、その遺伝子型を表すと
 普通体色の魚・・・「AA」もしくは「Aa」
 アルビノ体色の魚・・・「aa」 となります。
ですので、アルビノの魚と普通の体色の魚を交配させた場合、その普通の体色の魚の遺伝子型が「AA」ならば、産まれてくる子供は普通の体色のもののみ(遺伝子型は「Aa」)となります。
そして、ここで産まれた普通の体色(遺伝子型「Aa」)の子供に再びアルビノ(遺伝子型「aa」)を交配すると、2匹に1匹の割合でアルビノが産まれてきます。


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