摩周湖に輝く白いクロームそれは何かの始まりだった・・・。 

セーヴェロバイカリスクへ舞い戻ったリーは空家を仮設の研究室としてギガ・ジガを観察調査することにした。

リーの観察調査の結果、ギガ・ジガは繁殖することが分かった。繁殖はかなり容易であることも分かった。身体は主にシリコンに似た炭素系の物質で構成されていた。餌は重油をベースに、栄養分を混合したもので事足りた。

ある日、北海道の KYNA メンバーから E メールが届いた。彼はリーから譲り受けたギガ・ジガを摩周湖に築いたイケスで飼育していたが、全て死んでしまった。病気に罹ったらしい。彼はそれを「赤錆び病」と呼んでいた。彼はもうひとつ面白い情報をそのメールで語った。ギガ・ジガ全滅後、捕獲には失敗したが、ギガ・ジガとは異なるメカフィッシュを摩周湖で見かけたというのだ。この魚はのちにパッファークロームという魚としてリーの手元に届くことになる・・・。

その翌日、リーの水槽のひとつが赤錆び病で全滅した。


ギガ・ジガ発見からおよそ一ヵ月後、リーは再びバイカル湖探索を始めた。どうやら新種のメカフィッシュの出現を予感しているようだ。

しかし、一ヵ月が経ち二か月が経っても、つかまるのはギガ・ジガとロボボットばかりだった。